葬儀にまつわる基本マナー講座

香典は、薄墨で書くのがマナー?

歳を重ねるごとに、冠婚葬祭に出る機会も多くなる。若いうちは、両親の後ろについていき、静かにしているだけでよかったが、そのうち、自分だけで出なくてはならなくなる。そうなると、困るのが、マナーだ。あれ、親はどうしていたっけな、あのとき親にもっと聞いておけばよかったな、と後悔しても、時はすでに遅し。離れて暮らすようになると、そうそう聞いているわけにもいかない。結婚式のようなお祝いごとは、まだいい。多少の失敗は、なんとなく許される雰囲気がある。
しかし、お葬式での失敗は、許されない雰囲気がある。香典ひとつとっても、薄墨で書くとか、仏前なのか神前なのか、何で包むのか、いつどのタイミングで出すのか、と頭を悩ますものがおおい。

そもそも、香典を薄墨で書くのは、急いでかけつけたので墨もしっかりすれなかった、というような、相手に対する気遣いの意味らしい。香典を真っ黒で書くと、墨をしっかりするほどゆっくりしていたとか、もうすぐ亡くなるだろうと準備していたとか、そういう印象を相手に与えてしまうから。それを回避するためのマナーらしい。いかにも日本の文化らしい細やかな気遣いではある。
しかし、墨を使わなくなった昨今、むしろ、筆ペンなどで書く方が主流ではないだろうか。コンビニなどでは、わざわざ香典用の薄い黒ペンが売っている。となると、現在では、薄墨の方が、わざわざ用意した、という印象を与えなくはないだろうか、と思ってしまう。とはいえ、やはり、マナーはマナーとして、香典を書くときには、ついついそれ用の薄めのペンを買いに走ってしまう。いずれにせよ、大人になるとは、こういった冠婚葬祭のマナーを、ひとつひとつ覚えていくことなのだろう。

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